物流業界で働く貿易事務が持つストレス「名もなき業務」がつらい

みなさんこんにちは、「物流社員はつらいよ」管理人のものながれ（@butsuryuman）です。
「物流社員はつらいよ」では、物流業界で働く社員に向けてリアルな情報を発信しています。

やってもやっても仕事が終わらないのはなんでだろう。朝から休憩も取らずに必至で頑張っているのに今日も残業・・・もうため息しか出ない。疲労困憊だ・・

そんな貿易社員が抱えるストレスの根源、名もなき業務をリスト化してみました。

貿易事務の「名もなき業務」の一例

貿易書類の作成

・各種手続きのマニュアルを探す
・書類作成に必要な情報を調べる
・書類チェック用のペンを探す
・過去実績の明細を探す…

配送・通関手配

・先方の担当者に根回しをする
・本船抜港によりドレー再手配
・インボイス情報を顧客に事前確認…

請求書の作成

・請求先コードを調べる
・請求書用紙の発注・補充
・請求書の社内整理番号を取る…

物流事務の残業が終わらないのは、あなたの要領が悪いからではありません。

理由は明白、名もなき業務が多すぎるからです。

名もなき業務とは

メインの業務以外に存在し、細かくて見えにくい業務のこと。
業務手順書には記載がないが、業務を遂行するために絶対的に必要とされる業務のこと。一つ一つの業務は小さいですが、集中すると大きな負担につながります。

名前がついた業務はシンプルに感じますが、表には見えない名もなき業務がたくさん存在します。

では一体どれだけの名もなき業務が潜んでいるのか。
貿易事務の業務別に検証してみました、興味のある方は目を通してみてください。
（個人調べ）

上司が仕事と思っていない名もなき業務が無限にある

まず知るべきなのは、上司が業務と思っていない業務が無限にあるということです。

・貿易書類の作成
・配送・通関の手配
・請求書の作成
・その他雑務（自分でなくてもいい仕事）

担当者間での業務の分担がスムーズにいかなかったり、上司に仕事が遅いと誤解されてしまう原因が、この「名もなき業務」といわれています。

「なんで仕事が遅いんだ！」「残業が多過ぎる！」と圧かけてくる上司に限って名もなき業務を知りません。

貿易事務の担当者が抱える名もなき業務がブラックボックス化されているのが悔しいので、業務ごとにリスト化しました。

1.貿易書類の作成に潜む名もなき業務

社内手続きマニュアルを確認
申請手続マニュアルの在処を探す
他法令対象物品の有無を確認
過去の実績書類を探す
通関稟議書を作成
切り貼りして書類を整える
社内郵便を受取りにいく
書類差替えと訂正箇所を記録
チェック用のペン探し(コピーに写らないペン)
メールアドレス・FAX短縮番号の登録
書類スペルチェック

2.配送・通関の手配に潜む名もなき業務

現場の窓口に根回し
顧客に打診
荷扱い指示(Mark&Number)の確認
本船抜港によるドレー再手配
EIRを片手にターミナルに受入交渉
搬入先からくる遅刻のクレーム対応
搬入予定に間に合うようコンテナを仮予約
通関申告書類の受け渡し表に記入
新規手続きの申請フォームを探す
現場に貨物情報を確認
貨物ダメージ写真を撮りにいく
重要参考書類の受け渡し表にサイン

3.請求書の作成に潜む名もなき業務

請求先情報のシステム登録
コードマスタから請求先コードを探す
コードマスタから外注先コードを探す
コードマスタから請求費目コードを探す
請求書類を付け合わせ
請求を締めた後に訂正し、再集計
外注先に請求書を催促
過去書類を書庫に格納
請求書用紙の準備
上司の確認印を取付け
顧客の請求単価を確認

4.雑務に潜む名もなき業務

メール開封作業
CCメールを既読スルー
業務の優先順位を段取り
事務用品の補充
朝礼スピーチ当番
在庫切れ備品の注文
ゴミ出し当番
外線電話の取次ぎ
取次ぎ先の内線番号を探す
社有車の使用届の申請
社内勉強会の出席
小テストに回答・提出
終礼に出席
目標管理シートの作成
目標達成率の進捗確認
社内独自の●●委員会の活動（無給）
ヒヤリハット報告書の作成
時間外労働の許可申請
郵便配達ドライバーの受付対応
社内システムのコード登録
出張のアポ取り
会議場所の手配
議事録の作成・配信
システムパスワード変更処理
部下社員の教育
上司に事前相談