物流管理はきつい?5つの理由と仕事内容・辞めたいときの対処法
皆さん今日もおつかれさまです。
「物流社員はつらいよ」を運営している、ものながれロジ男です。
そして、今回のテーマは「物流管理はなぜきついのか」を深掘りします。
物流管理の仕事をしていると、
「毎日トラブル対応ばかりで疲れた」
「仕事量の割に給料が合っていない」
「この仕事をずっと続けるのはしんどい」
そんなことを考える瞬間があると思います。
物流管理という名前だけを見ると、倉庫の在庫や入出庫を管理するデスクワークのように感じるかもしれません。
しかし実際の現場は、そんなに単純ではありません。
荷物が予定通り届かない。
トラックが来ない。
商品が破損する。
出荷数量が合わない。
急な出荷依頼が入る。
そして問題が起きれば、荷主、運送会社、倉庫、現場スタッフなど、さまざまな関係者の間に入って調整することになります。
物流管理がきついと言われる最大の理由は、「モノを管理する仕事」というより、「予定通りにいかない物流を何とか成立させる仕事」だからです。
この記事では、物流業界で実際に働いてきた立場から、
- 物流管理がきつい理由
- 物流管理の具体的な仕事内容
- きつい会社と働きやすい会社の違い
- 物流管理に向いている人
- 辞めたいと思ったときに確認したいこと
について解説します。
これから物流業界に入ろうとしている人にも、すでに物流管理の仕事をしていて「もう限界かも」と感じている人にも参考になれば幸いです。
物流管理がきついと感じる5つの理由
物流管理のきつさは、大きく分けると次の5つに分類できます。
| 理由 | 具体的なきつさ |
|---|---|
| 時間 | 残業、早出、休日対応 |
| 給料 | 責任に対して給与が低い |
| 仕事内容 | 業務量が多くトラブル対応も多い |
| 人間関係 | 現場・ドライバー・荷主との調整 |
| 労働環境 | 暑さ、寒さ、立ち仕事、肉体作業 |
ただし、大切なのは「物流管理だからきつい」と一括りにしないことです。
同じ物流管理でも、会社や倉庫、取り扱う商品、荷主によって働き方はかなり違います。
まずは自分が何に対して「きつい」と感じているのかを整理してみましょう。
1.残業が多く、休みが取りにくい
物流管理でまず大きな負担になりやすいのが、勤務時間です。
物流は基本的に、荷主や配送のスケジュールに合わせて動きます。
そのため、
「今日中に出荷してほしい」
「トラックが遅れている」
「予定していた商品が届いていない」
といったことが起これば、予定通りに仕事を終えられないケースがあります。
午前中は比較的落ち着いていても、午後から入出庫や出荷対応が一気に増える倉庫も珍しくありません。
物流管理者は自分の仕事だけ終われば帰れるわけではなく、現場全体が問題なく終わるまで対応しなければならない立場になりやすいのです。
また、繁忙期になると休日出勤や早朝対応が発生する職場もあります。
特に人員に余裕がない物流センターでは、誰かが休むだけで残った人の負担が一気に増えることもあります。
これが続けば、物流管理がきついと感じるのは当然です。
2.責任の割に給料が高くない
物流管理のもう一つの不満としてよく聞くのが、給与です。
物流管理は、単純な倉庫作業だけを行う仕事ではありません。
在庫管理、入出庫管理、人員配置、輸送手配、顧客対応、事故対応など、非常に幅広い仕事を担当します。
場合によっては数千万円単位の商品や、多くの作業員を管理することもあります。
ところが、これだけ責任が大きいにもかかわらず、
「給料は思ったほど高くない」
と感じる人は少なくありません。
物流業界では勤続年数によって少しずつ給与が上がる会社もありますが、仕事内容や責任の増加に給与が追いついていないケースもあります。
特に現場リーダーや管理者になった途端、
責任だけ増えたのに給料はほとんど変わらない
という状態になると、仕事に対する不満は一気に大きくなります。
3.仕事量が多く、突発対応が当たり前
個人的に物流管理で最もきつい部分は、ここだと思います。
物流は、本当に予定通りにいきません。
例えば、
- トラックが渋滞で遅れる
- 商品が破損する
- 入荷数量が合わない
- 在庫が帳簿と一致しない
- 当日になって緊急出荷が入る
- 作業員が急に休む
- 荷主から予定変更の連絡が入る
こうしたことが日常的に起こります。
予定を立てても、午前中のうちに全部崩れる。
物流管理を経験した人なら、一度くらいはあるのではないでしょうか。
しかも、トラブルが起きると物流管理者はその原因を調べながら、同時に次の対応も考えなければなりません。
現場スタッフから質問され、電話が鳴り、メールが届き、その間にも次のトラックが到着する。
一つの仕事に集中できないこと自体が、物流管理の大きなストレスです。
「デスクワークだから楽そう」と考えて物流管理の仕事に入ると、このギャップに驚くかもしれません。
4.人間関係の調整が多い
物流管理は、実はかなりコミュニケーション能力を求められる仕事です。
関わる人だけでも、
- 荷主
- 倉庫作業員
- フォークリフト作業員
- ドライバー
- 運送会社
- 営業担当
- 他部署
など、多岐にわたります。
しかも、立場が違えば考えていることも違います。
荷主は「早く出荷してほしい」。
現場は「これ以上急に仕事を増やされたら対応できない」。
運送会社は「その時間には車を手配できない」。
物流管理者は、その間に入って落としどころを探します。
つまり物流管理とは、モノを管理する仕事であると同時に、人と人を調整する仕事でもあります。
この調整が得意な人には面白い仕事ですが、人間関係のストレスを抱えやすい人にはかなりきつく感じるでしょう。
5.夏は暑く、冬は寒い
物流倉庫の労働環境も、きつさの原因の一つです。
最近は空調設備が整った物流センターも増えてきましたが、すべての倉庫が快適なわけではありません。
夏場の倉庫は非常に暑く、冬場は外気とほとんど変わらないほど寒い場所もあります。
冷凍・冷蔵倉庫の場合は、さらに厳しい環境になります。
物流管理職として採用されたとしても、
「人が足りないから現場を手伝って」
ということは普通にあります。
場合によっては、
- 荷物を運ぶ
- 商品を探す
- 検品する
- 梱包する
- パレットを動かす
といった作業をすることもあります。
事務作業と現場作業の両方を求められるところが、物流管理の大変なところです。
そもそも物流管理とはどんな仕事?
ここで一度、「物流管理」という仕事を整理しておきます。
会社によって仕事内容は違いますが、一般的には次のような業務を担当します。
入出庫管理
倉庫に入ってくる商品と、倉庫から出ていく商品を管理します。
数量や商品に間違いがないか確認し、予定通り作業が進んでいるかをチェックします。
在庫管理
物流倉庫では、「システム上は100個あるのに、実際には99個しかない」といった在庫差異が発生することがあります。
差異が起きた場合、その原因を調べるのも物流管理の仕事です。
作業進捗の管理
今日の出荷が何件あるのか。
作業は予定通り進んでいるのか。
人員は足りているのか。
こうした現場全体の進捗を見ながら、人員配置や作業順序を調整します。
荷主との調整
荷主から納期変更や緊急出荷を依頼されることもあります。
その要求をそのまま現場へ流すのではなく、実際に対応できるか確認して調整する必要があります。
物流管理者の力量が最も出やすい部分でもあります。
「物流管理=きつい」とは限らない
ここは非常に重要です。
物流管理がきついかどうかは、会社によって大きく違います。
物流管理そのものが嫌なのではなく、
「今働いている会社の物流管理がきつい」
だけかもしれません。
例えば、次のような職場は比較的負担が大きくなりやすいです。
きつくなりやすい職場
- 慢性的に人手不足
- 当日出荷が多い
- 荷主の要求を断れない
- 古いシステムを使っている
- 属人化している
- 管理者一人に仕事が集中している
- 残業することが当たり前になっている
反対に、
比較的働きやすい職場
- 作業が標準化されている
- WMSなどのシステムが整っている
- 荷主とのルールが明確
- 適正な人数が配置されている
- 管理者が複数いる
- 突発対応を減らす仕組みがある
こうした環境なら、同じ物流管理でも働きやすさは大きく変わります。
つまり、
物流管理から転職する
だけではなく、
物流管理の経験を活かして、より条件の良い会社へ移る
という選択肢もあります。
物流管理に向いている人
大変な仕事ではありますが、物流管理が向いている人もいます。
例えば、
段取りを考えるのが好きな人
「この順番で作業すれば早く終わる」
「この時間に人を増やせば遅れない」
こうしたことを考えるのが好きな人は、物流管理との相性が良いです。
トラブルでも冷静に対応できる人
物流ではトラブルを完全になくすことはできません。
そのため、
「問題が起きた。じゃあ次に何をする?」
と切り替えられる人は強いです。
人との調整が苦にならない人
物流管理では、人との調整を避けることはできません。
現場と荷主の間に入って話をまとめることが苦にならない人は、管理者として重宝されます。
物流管理を辞めたいと思ったら確認してほしいこと
「物流管理がきついから辞めたい」
そう感じること自体は珍しいことではありません。
ただ、退職する前に一度だけ整理してほしいことがあります。
嫌なのは物流管理という仕事なのか、それとも今の会社なのか。
ここを間違えると、転職先でも同じ問題に直面します。
例えば、
「物流そのものは嫌いではないけれど、残業が多すぎる」
のであれば、残業の少ない物流会社やメーカーの物流部門へ移る方法があります。
「現場仕事がきつい」
のであれば、物流企画、貿易事務、輸送管理など、物流経験を活かせる別職種もあります。
「給与が低い」
のであれば、物流経験を評価してくれる企業へ移ることで改善できる可能性があります。
これまで物流管理を経験してきたなら、
- 在庫管理
- 納期管理
- 顧客対応
- トラブル対応
- 人員管理
- 輸送手配
- 改善活動
といったスキルをすでに持っています。
これらは物流業界の中では十分に転用できる経験です。
物流管理がきついなら「物流を辞める」だけが答えではない
物流管理は、決して楽な仕事ではありません。
予定通りに進まないことが多く、トラブル対応もあり、現場と荷主との間に挟まれることもあります。
その一方で、
物流を動かす中心にいる仕事
でもあります。
昨日まで混乱していた現場が、自分の改善によってスムーズに動くようになる。
繁忙期をチームで乗り切る。
大きなトラブルを何とか収束させる。
こうしたところに、物流管理ならではの面白さがあります。
だからこそ、もし今「物流管理がきつい」と感じているなら、いきなり物流業界そのものを諦める必要はありません。
まず、
何がきついのか。
を分解してみてください。
残業なのか。
給料なのか。
人間関係なのか。
仕事内容なのか。
会社そのものなのか。
原因が分かれば、今の会社で改善できるのか、異動するべきなのか、転職するべきなのかも見えてきます。
物流業界には、今まで経験してきたことを活かせる仕事が意外とたくさんあります。
今の職場がきついからといって、これまで積み上げてきた物流経験まで捨てる必要はありません。
もし転職を検討している方は、物流業界での経験をどう次のキャリアにつなげるかについて、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
物流の仕事は大変です。
だからこそ、自分が無理なく続けられる場所を選ぶことも、長く働くためには必要だと思います。


