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物流社員はつらいよ

【経験者が暴露】船舶代理店業務を辞めたいと思った5つの理由

おつかれさまです、「物流社員はつらいよ」管理人のものながれロジ男(@butsuryuman)です。
物流事務の視点で見た物流業界の不条理と、物流事務が今後どう生きていくべきかを発信しています。

本記事では、船舶代理店業務を辞めたいと思った5つの理由と、今後どのように対応していけばいいのかについて解説します。

船舶代理店業務を担当しているけど、予想以上に大変で激務が多い。
「辞めたい」と上司に言いたいけど、日常業務が激務すぎて考える暇がない。




船舶代理店業務とは

「船舶代理店」

その言葉を聞いたときどんなイメージを持ちますか?

船舶代理店(せんぱくだいりてん)とは、本船の入出港に伴う関係官庁への許可申請や届出の業務を船会社及び船長の代理として業を行う者を指す。

-Wikipedia 引用-

船舶代理店と聞くと、カッコいいとか貿易の花形のイメージを持つ人が多いと思いますが、実際はどうなんでしょうか。

ネタバレすると、実際の仕事内容は皆さんが抱くイメージとは上の写真とはほぼ真逆です。

船舶代理店の仕事内容とは?詳しい流れと役割を解説

船舶代理店の業務は、主に船の入出港に関する手続きをサポートすること。

港ごとに異なる規制や手続きをスムーズに進行させるために、代理店は欠かせない存在です。

具体的には、船社が所有する船やチャーター船が特定の港に入港する際、その手続きを行い、安全で効率的な運航を支える役割を担っています。

船舶代理店業とは、船社の所有船、傭船、及び運航受託船等が特定の港に入出港する時、その代理店契約にもとづき、入出港に関わる代理店業務の一切を取り扱うことを業とする事業をいう。
日本船舶代理店協会引用

船舶代理店の業務を一言で表すなら、「入出港のエキスパート」といったところ。

入港前から出港後まで、さまざまな手続きを代理で行いますが、場合によっては「船の雑用」とも言えるほど、細かな業務も含まれます。

船舶代理店が仕事を受けるまでの流れ

船舶代理店は、通常、以下のような流れで仕事を受けることになります。

  1. 外国の運航会社が日本の港へ入港を予定。
  2. 日本の総代理店が窓口となり、各港のローカル代理店に業務を割り当てます。
  3. 定期船の場合、通常は同じ代理店を使用しますが、不定期船では現地の代理店が直接依頼を受けることもあります。

船舶代理店は「船会社の命令」が絶対

船舶代理店にとって、船会社や船長からの指示は絶対です。(法律に反しない範囲で・・

契約に基づき、法律や規制に抵触しない限り、その指示に従わなければなりません。

そのため、船会社の担当者や船長とのコミュニケーションがスムーズであるかどうかで、業務のストレスレベルは大きく変わることがあります。

船舶代理店の大まかな仕事の流れ

船舶代理店の業務は、大きく**「入港前」「在港中」「出港時」**の3つのフェーズに分かれています。

それぞれの段階での具体的な作業内容を紹介します。

1. 入港前の手続き

  • 入港必要書類の準備:船会社から必要書類を取得
  • 官庁への書類提出:入港に関する書類を各官庁へ提出
  • 入港立会:岸壁での入港対応、各種検査の手配

2. 在港中の対応

  • オーダー対応:船舶のニーズに応じた手配業務、現場での立会
  • 官庁への連絡:必要に応じた追加申請や手続き

3. 出港時の手続き

  • 出港必要書類の作成:出港に必要な書類を用意
  • 出港立会:出港時の立会、最終チェック

これらの作業の多くは、細かな手配業務が8割を占め、残りの2割は現場での対応と各種官庁への提出となります。

船舶代理店の「入港前通報」の手続きとリスク管理

 

船舶代理店の業務で最も重要とされるのが、「入港前通報」の手続きです。

これを怠ると、最悪の場合は入港停止となり、船舶スケジュールの遅延により数千万単位の賠償金が発生する可能性もあります。

以下は、具体的な通報内容と担当する官庁の一覧です。

業務内容通報先官庁
荷物に関する情報税関
重油漏れのリスク運輸局
船舶の安全情報海上保安部
疫病対策検疫所
乗組員情報入国管理庁

各官庁への具体的な通報内容

  1. 税関:違法物品の有無を確認するため、税関にはすべての貨物情報を伝達。
  2. 運輸局:船舶が適切な油濁保険に加入していることを確認し、通報。
  3. 海上保安部:港の安全確保のため、詳細な船舶情報を提出。
  4. 検疫所:船員や便乗者が伝染病に感染していないかを確認。
  5. 入国管理庁:乗組員情報を通報し、危険人物の有無をチェック。

順に説明します。

① 税関への違法物品の確認

税関は、違法な品物が密輸されないよう監視する機関です。船舶代理店は、輸出入される貨物が適切かどうか、税関に情報を提供します。特に危険な物品が含まれていないかを確認するため、代理店は「税関の目」として船からデータを取得します。
ちなみに税関の密輸担当窓口番号が0120ー461(しろい=クスリ)961(くろい=ブキ)です。

② 油漏れに関する保険情報の通報

運輸局は、船が油漏れに対する保険に加入しているかどうかを確認します。

船舶代理店は、この情報を運輸局に提出し、油漏れ事故に備えます。これは、車の自賠責保険に似た役割です。

③ 海上保安部への船舶情報の提供

海上保安部は、日本の港での安全を確保するため、船の詳細情報を求めます。

船舶代理店は、船のサイズや重量、登録番号などの情報を海上保安部に報告します。もし違法な船舶であれば、入港を拒否されることもあります。

海上保安部の公式ホームページには、入港通報の目的を次のように書かれています。

SOLAS条約(海上における人命の安全のための国際条約)の改正に伴い、「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律」が制定され、平成16年7月1日から、外国から日本に入港しようとする全ての船舶は、国際航海船舶であるか否かにかかわらず、入港前に所定の海上保安部署に対して船舶保安情報の通報が必要となりました。
この改正は、港湾の安全を保ち、また危害発生の恐れがある船舶に対しては入港を拒否するなど国際海上運送に対する不法な行為の防止を目的としています。
国土交通省、海上保安庁公式HPから引用 

④ 検疫所への伝染病情報の報告

検疫所は、伝染病が国内に持ち込まれないよう監視します。

船舶代理店は、入港前に乗員に感染症がないか確認し、結果を検疫所に報告します。

感染者がいる場合、その船は「汚染地域」として扱われ、隔離されます。

⑤ 入国管理庁への乗組員情報の通報

入国管理庁は、乗組員の入国審査を行います。

船舶代理店は、乗組員リストを提出し、過去に問題を起こした人物が乗船していないかを確認します。

万が一危険な人物がいれば、上陸は許可されません。

船舶代理店業務を辞めたい5つの理由

先日こんな投稿をしました。

船舶代理店業務を5年経験しましたが、これまで大変だったと思うことを5つ挙げてみました。

1.休日の計画が立てられない

船舶代理店は、お盆も年の暮れもなにもないんです。

恋人とのデートも家族旅行もドタキャンが当たり前。

「スケジュールの変更にも柔軟に対応できる人募集」

転職サイトで船舶代理店の募集条件を眺めていると、こんな言葉をよく見かけます。

確かに船舶代理店には不可欠な条件ですが、私なりに解釈すると以下の通りです。

「24時間365日いつでも働ける人のみ募集、だから文句は受け付けないよ

船舶代理店は乙仲(輸出入手配業務)部門とはまったくもって別世界なので、会社の定休日が土日祝日でも喜んではいけません。

土日も深夜早朝も関係ありません

喜んでいいのは船舶の入出港船が無いことを確認した時だけです。

船舶代理店たるもの、船のスケジュールに合わせて出勤スケジュールを動かなければいけないのが暗黙のルールだからです。

暗黙のルールだからこそ、文句すら言えない。

文句すら言えずに、泣き寝入りの日々。

2.事故が起きるたびに犯人扱いされる

車の交通事故が起きるように、海でも船舶の衝突事故がおきることがあります。

外洋を航行中は船長も責任逃れはできないのですが、港の中(在港中)だと少し複雑です。

実際経験した話ですが、コンテナ船が入港接岸する時、岸壁に船体が当たって岸壁を破損してしまいました。

船舶代理店として立ち会った私は、すぐに海上保安部に事故報告をしました。

すぐに海上保安部が到着し、燃油漏れの有無や損傷の確認をし、早速船長に尋問をはじめました。

尋問が始まった途端、コンテナ船長が海上保安部に向かってこう言ったのです。

「代理店の指示が曖昧だったから」

事故の当事者である船長は、船舶代理店(私)に怒鳴り続けました。
いわば濡れ衣状態です。

もちろんこれは「船長の過失」にあたりますので、すべての弁償は船会社の義務です。

仮に代理店が指示して事故を起こしたとしても、事故が起きた場合は操縦者である船長が全責任を取るのが普通です。

水先案内人(パイロット)が乗船した場合でも同様に、事故が起きた時は船長の責任となります。

たとえば、信号が故障した交差点で警備員が誘導したとしても車同士で事故が起きた場合はドライバーの責任と見なされるのと同じようなものです。

それでも、気を取り乱した船長の相手をしなければいけないのが代理店の役目なのです。

代理店は、そんな身もふたもないことを言われることが多々あります。
それに耐えうる強靭なタフさ心がないとやっていけないです。

本当にストレスが溜まる仕事なので、心が弱い人や女性は本当に覚悟が必要です。

3.船の奴隷と化す

現場(船の上)では船長が絶対です。
船長と常にコンタクトをとらなければならない代理店にとっては、船長のモチベーションで代理店の運命が決まります。

なぜなら船長の気分次第で代理店の仕事量が変わるからです。

船長が「タバコが切れた。手配してくれ」と言われれば代理店が買いに行き、
「インドネシア船員が腹痛いと言っている。医者に連れて行ってくれ」と言われれば医者に連れて行きます。

普通だったら断りますよ、そんなの。

でも断れないのは、すべて船長の指示だからです。

船舶代理店たるもの、そこで文句を言わずに言われた通りに手配をします。
こんなに理不尽でストレスが溜まる仕事はそうないと思います。

4.煩雑な業務に翻弄される激務の毎日

船舶代理店の求人でよく見かける業務内容には次のようなものがあります。

・船舶の運行管理
・船長と打ち合わせ
・本船入出港の手続き
・クライアントにレポート

これはあくまで一部です。

スポット業務が日常業務みたいなもので、「名もなき業務」が山ほどあります。

たとえば、
外国人船員が帰国するなら入国管理局へ、
海で事故が起きれば海上保安部へ、
貨物に問題が起きれば税関へ事情を説明しなければいけません。

5.周囲の理解が得られない

船舶代理店は、基本ワンマンで仕事します。

現場で代理店一人で判断をする為、やりがいは満点ですが責任も大きいです。

外航からやってくる船長にとっては、代理店が会社の代表であり港の代表でもあります。

いろんな辛さを抱えて仕事していても、会社の多部署(海貨業者とか通関課)からしたら全く仕事内容を理解してもらえません。

他の物流業務とまるで違うので、代理店の本当の辛さは代理店を経験したものでないとわからない部分があります。

「船舶代理店の業務に疲れたあなたへ。新たな一歩を踏み出すチャンスです!」

「もう限界かもしれない…」

毎日の業務でそう感じることはありませんか?

長時間の入出港手続き、

常に変わる船のスケジュール、

そしてクレーム対応…

船舶代理店の仕事は、確かにやりがいがある一方で、ストレスも大きいものです。 突発的な対応やプレッシャーに追われて、プライベートの時間が犠牲になってしまっている人も少なくありません。

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ものながれロジ男
ものながれロジ男です。現在の物流現場に限界を感じ、良き社員でいることに見切りをつけた物流社員。当サイトの管理人/貿易事務歴10年/現在輸入海貨業務担当
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